私が元々、ヤマハシステム講師をしていたため、レッスン状況に詳しく、理解があると思って頂けているようで、ヤマハ幼児科から移籍してくる子も多いです。
ヤマハグループレッスンのシステムは、5月開講〜4月末で卒業となっているため、そろそろ卒業を迎える子たちは、そのままジュニア科というグループレッスンを継続すべきか、個人レッスンに変えようか、迷っている時期だと思います。
(成績優秀な子は、グループレッスン+個人レッスンの、ジュニア専門コースという選択肢も)
ヤマハグループレッスンの大きな特徴は、耳からの教育、という点です。
教材CDには、歌や、レッスンで弾く曲の音源が全て入っていて、まず聴いて、音楽を感じます。
新しい曲を弾くときには、レッスンで先生の指導のもと、右手、左手、片手ずつのパートを、グループの皆でドレミで歌い、覚えてから、片手ずつ弾く、という順序で行います。
楽譜を見るのは、最後、弾けるようになってから、指追いで確認しますが、すでに覚えているものを、子供たちがちゃんと読んでいるかは不明、、、
その結果、楽譜を見ないで弾く、というスタイルとなってしまいます。
このようなレッスンスタイルに慣れた子が、ピアノ個人レッスンの体験レッスンに来ると、講師側も生徒側も、お互いに、非常に戸惑います。
弾ける曲と、楽譜を読める曲のレベルが一致していないのです。
また、楽譜を見ながら弾くためには、目は楽譜を見ていないといけませんので、ある程度、手元を見なくても感覚で弾く、ブラインドタッチが出来なければいけません。
常に手元を見て弾いてきた子は、弾く時の感覚を、目に頼りすぎていて、手の感覚で鍵盤位置を把握するということが、なかなか出来ません。
このような状況を踏まえて、ヤマハ幼児科から移籍してくる子たちが、ピアノ個人レッスンにスムーズに移行できるよう、工夫してレッスンを行なっています。
幼児科卒業レベルの子たちには、ピアノアドヴェンチャーレベル1を使用しています。
ピアノアドヴェンチャーは、レッスンブックとテクニック&パフォーマンスの2冊で成り立っていて、レッスンブックは、レベル3までCD音源がついていて、耳から覚えることもでき、ヤマハ育ちの子たちも、馴染みの方法で新曲に臨めるため、負担が少なく、ピアノ個人レッスンに移行できます。
しかし、もう1冊のテクニック&パフォーマンスは、CD音源なしのため、楽譜だけを頼りに、曲を仕上げていきます。
そして、レベル3が終わる頃までには、楽譜だけで新しい曲に取り組めるようになってもらい、レベル4・5ではCD音源なしになりますので、通常のピアノレッスンスタイルで、曲に取り組めるようになってもらいます。
このように書くと、ヤマハ幼児科を否定しているように思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
聴覚の発達は、生後1歳くらいから始まり、4~5歳で発達のピークを迎えるため、この時期にいろんな音楽を聴いて、聴覚を刺激することは、非常に重要なのです。
聴覚を含む、神経系型の発達は、4~5歳で成人の約80%にまで達すると言われていますので、この時期を逃すと、後から成長させることは出来ないそうです?!
ですから、幼児期は「耳からの教育」が理にかなっているのですね。
最初からピアノ個人レッスンで、私の元に入会してくれた、4~5歳のお子様には、ピアノアドヴェンチャー1より前の、A〜Cを使ってスタートし、CD音源をふんだんに使って、レッスンを行なっています。
A~Cにも、レッスンブック併用のライティングブックの中に、初見の項目がたくさんあり、楽譜だけを頼りに弾くことも求められるため、バランス良く勉強ができるようになっています。
子供に絶対音感を身につけさせたい、と、よく相談を受けますが、4~5歳までに、幅広い音域と様々な楽器の多種多様な音楽に触れて、聴覚を刺激することが1番ではないかと思います。
ちなみに私自身は、昔ながらのピアノ個人レッスンスタイルでのみ育った人間ですが、絶対音感はあります。
母がピアノの先生で、クラシックのレコード、CDなどが家にたくさんあり、子供の頃から長時間ピアノの練習させられた?!という環境から、自然と音感は身についたのかなと思います。
昔と違って今は、たくさんの工夫されたピアノレッスン導入教材があって、凄いですね。
幼児から始めるお子様には、今のところ、ほぼピアノアドヴェンチャーを使っていますが、もう少し大きくなってから始めるお子様には、別の教材を使ったり、一人一人に合った教材を選んで、レッスンを行なっています。
空き時間は、HPに、随時更新しておりますが、お子様の通える時間帯は、残り僅かとなっております。
体験レッスンご希望の方は、ご連絡お待ちしております。
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